電磁波低減策
質 問
電磁界を防護する具体的な対策はあるのでしょうか?
回 答
電磁界を防ぐ物理的な対応策はあります。しかし、実際に対策を施す費用は非常に高価となり現実的とは言えません。
電磁界の性質は周波数によって違い、電磁界を防ぐという立場からは、約100キロヘルツ(kHz)までの低い周波数と約100キロヘルツ(kHz)以上の高い周波数に分けられます。
高い周波数では、電界と磁界が相互に誘導しあって電波として拡散しますので、電界又は磁界のどちらかを阻止すれば、その先への拡散は阻止することができます。導電性の材料(電気を通しやすい材料)で周りを囲ってアースを設置することでシールド効果を得ることができます。
一方、低い周波数の場合には電界と磁界を別々に扱います。磁界を防ぐ方法としては、高透磁率材料(磁力線を透しやすい電磁純鉄やパーマロイなどの合金等)で囲ってしまう方法があります。電界については高い周波数の場合と同じです。しかし、どちらの場合も囲われていない部分があれば磁界の透過や電磁界の回り込みが起こり十分な効果は発揮されません。例えば、部屋の窓部分を覆わなかった場合には、そこから磁界が入ってくるため、低減効果はあまり期待できません。