健康影響
質 問
太陽光発電設備を屋根に設置しようと考えていますが、発生する電磁界は健康に悪い影響を及ぼすのでしょうか?
回 答
太陽光発電設備は、主に太陽光パネル、パワーコンディショナー、分電盤で構成されており、太陽光パネルで直流の電気を生成し、パワーコンディショナーで一般の家庭で使用している商用周波数(50 または60 ヘルツ(Hz))の電気へ変換して、分電盤につながっています。
太陽光パネルで直流の電気が生成されると、その周辺に静電界、静磁界が発生します。静電界、静磁界の健康影響について、世界保健機関(WHO)は、環境保健クライテリア№232(静電磁界)及びファクトシート№299(静的な電界および磁界)を公表しています。
一方、パワーコンディショナーは、直流の電気を交流の電気へ変換している機器ですが、いわゆる照明器具やエアコンで用いられている一般的なインバーター(交流直流変換器)と同じ種類の電気機器です。
なお、当センターが測定した値は、太陽光パネルから発生する静磁界は8.33μT(最大出力65W)と、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドライン400,000μT(一般公衆)に対して十分に下回る値でした。また、パワーコンディショナーから発生する交流磁界も7.49μT(最大出力30kW)と、ICNIRPのガイドライン200μTに対して十分に下回る値でした。詳しくは以下をご覧ください。
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⇒参考資料
☆ WHOファクトシート№299「静的な電界および磁界」(日本語訳)PDFファイルダウンロード
☆ WHO環境保健クライテリア№232「静電磁界」(日本語訳) PDFファイルダウンロード
☆ ICNIRPファクトシート「静磁界のばく露限度値に関するガイドライン」(日本語訳)PDFファイルダウンロード
☆ ICNIRPガイドライン「静磁界のばく露限度値に関するガイドライン」(日本語訳)PDFファイルダウンロード