磁界測定
質 問
家電製品からの磁界レベルはどの程度でしょうか?
回 答
平成16年度環境省の報告書**に、家電製品等における磁界レベルの測定結果が報告されています。報告書に基づき、主な家電製品の磁界レベルを紹介します。これらの測定結果を考察する際に留意すべき事項がありますので必ずご確認下さい。
【留意事項】
☆ 電源として50ヘルツ(Hz)ないし60ヘルツ(Hz)の交流を使用する器具であっても、電源周波数とは異なる周波数域の磁界を発生する特性を持った機器があります。例えば、IH調理器などの誘導加熱を利用する機器、モーターを使用する機器、ブラウン管テレビ等が挙げられます。これらの機器の磁界レベルとして報告されている数値は、使用された測定器及び測定条件に依存するため、50ヘルツ(Hz)ないし60ヘルツ(Hz)の機器についての結果や防護指針値とそのまま比較することはできません。
☆ 磁界分布が空間的に不均一な場合、測定結果はどの位置で測定するかによって異なります。また、測定器の空間分解能にも依存します。一般に、機器の近傍では磁界レベルは大きく、離れれば小さくなります。どの位置での測定が磁界の強さの指標として適切であるかは、実際の使用状況における人体との位置関係に基づいて判断する必要があります。特に、IH調理器のトッププレート上での測定を行っている場合など、機器の実際の使用時に人体がばく露される条件とはなり得ない測定方法がとられている例もあるので注意が必要です。
☆ 国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)による電磁界ばく露ガイドラインと機器類の磁界レベル測定結果とを比較する場合には、ガイドラインの参考レベルは全身がばく露される場合に意味を持つものであり、機器の近傍で局所的にばく露を受ける場合には、参考レベルを超える磁界が存在しても防護指針を超えているとは言えません。
**出典:平成16年度生活環境中電磁界に係る調査業務報告書(環境省)
⇒参考資料
☆ 平成16年度生活環境中電磁界に係る調査業務報告書(環境省)
⇒IEC規格
☆ 家電製品の測定方法に関する国際規格IEC62233に準じた測定距離