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電気を流そうとする力を「電圧」と呼びます。水車を回す時に水の落差(すなわち「水圧」)が大きいほど勢いよく回りますが、これと同じく電圧が大きいほど多くの電気が流れます。電圧を表す単位には「ボルト(V)」を用います。
「ボルト」は、1800年に世界で初めて亜鉛と銅の電極を使用してボルタ電池を開発した、イタリアの物理学者アレッサンドロ=ヴォルタ(Alessandro Volta)にちなんで名付けられました。
電気が流れる量を「電流」と呼びます。電流を表す単位には「アンペア(A)」を用います。
「アンペア」は、右ねじの法則を発見し電気と磁気の関係を明らかにした、フランスの物理学・数学者であるアンドレ= マリ= アンペール(André-Marie Ampère)にちなんで名付けられました。
電気は、そのエネルギーを光や熱、動力などに変えて、照明を点灯させたり、パンを焼いたり、モーターを回したりします。つまり、電気が仕事をするわけですが、この電気が仕事をする力を「電力」と呼びます。電力を表す単位には「ワット(W)」を用い、電力は次式で表すことができます。
電力[W]=電圧[V]×電流[A]
「ワット」は、蒸気機関の発展に貢献したスコットランドの発明家ジェームズ=ワット(James Watt)にちなんで名付けられました。
発電や使用する電力を時間で積分した量を「電力量」と呼びます。電力量を表す単位には「ワット時(Wh)」を用い、電力量は次式で表すことができます。
電力量[Wh]=電力[W]×時間[h]
つまり、家庭で10ワットの電灯を5時間使用した場合は、50ワット時の電力量が消費されたことになります。
電流の流れ方には直流(DC:Direct Current)と交流(AC:Alternating Current)があります。
直流とは、電池のようにプラス極とマイナス極が固定されて、一定の方向に電気が流れる電流のことです。
一方、交流とは、電気の流れる方向が周期的に変化する電流をいいます。日本国内では、家庭に送られてくる電気は交流であり、1秒間に東日本では50回、西日本では60回プラス極とマイナス極が入れ替わっています。物理量は周波数、単位はヘルツ(Hz)を用います。
「ヘルツ」は、1887 年に電磁波が空間を伝搬することを初めて証明したドイツの物理学者ハインリヒ= ヘルツ(Heinrich Hertz)にちなんで名付けられました。
家庭のコンセントに送られている電気の電圧は100ボルトで、IH調理器やエアコンの一部には200ボルトの電気が使われています。家庭内での配線方式としては「単相3線式」と「単相2線式」があります。「単相3線式」は、1本の中性線と2本の電圧線で構成されており、中性線と上または下の電圧線を利用すれば100ボルト、上と下の電圧線を利用すれば200ボルトが利用できます。「単相2線式」は、電圧線と中性線の2本で構成されており100ボルトしか利用できません。
(写真はいずれもWikipediaより引用)