電磁波(電磁界)の健康影響を定期的に継続して評価している国際機関は、WHO以外に、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)があります。

ECに対する科学諮問機関の一つである「保健・環境・新興リスクについての科学委員会(SCHEER)」が「電磁界ばく露の潜在的健康影響:1 Hzから100 kHzの間の周波数に関する最新情報」と題する最終意見書を2024年5月付(実際には2025年1月14日付)に発表しました。

ちなみに、ECへの低周波領域の電磁界に関する科学委員会の意見書提出は、2007年、2009年、2010年、2015年、そして今回で5回目となります。

低周波領域の電磁界に対する欧州委員会科学委員会(SCHEER)の最終意見書

この意見書の要点は以下となります。

  • ヨーロッパの一般住民の低周波電磁界(ELF-EMF)へのばく露は、EU理事会勧告の制限値を下回っています。
    ELF-EMFが健康に与える影響についての体系的レビューは不十分で、提案されたメカニズムの証拠は弱いです。
    ELF-EMFと自己申告症状との関連性については説得力のある証拠がなく、また小児白血病との関連も弱いです。
    職業的ELF-EMFばく露と進行性の神経変性疾患である筋萎縮性側索硬化症(ALS)の関連には中程度の証拠がありますが、他の神経変性疾患との関連は弱いです。
    ELF-EMFの妊娠や生殖への影響についても明確な証拠はありません。
    中間周波電磁界の健康影響に関する証拠は矛盾しており、決定的な結果は得られていません。

  • もっと知りたい場合は、以下にお進みください。
    https://www.jeic-emf.jp/academic/info/2025022803.html

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