商用周波電磁界の健康影響②:小児白血病についてのWHOの見解
私達の生活は電気なしに成り立ちませんが、電気を使うと電界と磁界が発生しますので、私達はいつも電界や磁界にさらされていることになります。もし電界や磁界が病気を引き起こすのであれば、全世界の人々に健康影響を与えることとなり、世界各国でも大きな環境問題となりましたので、WHOでもこの問題を取り上げました。それが国際電磁界プロジェクトです。
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商用周波電磁界の健康影響①:小児白血病との関係は?
「電磁界は健康に影響を与えるのか?」—— この疑問は、1979年に発表されたある疫学研究をきっかけに、世界中で大きな議論を巻き起こしました。特に注目されたのは、「電力設備から発生する商用周波50/60 Hz(ヘルツ)の磁界ばく露が小児白血病の発症リスクを高める可能性がある」という仮説です。
アメリカ・コロラド州で行
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「生活環境中の電磁波と規制値(ガイドライン)」
私たちの家庭で使う家電製品は、コンセントを通じて電力が供給されています。この電力は、発電所から送電線、変電所、配電線を経て供給される仕組みです。これらの電力設備からは、50ヘルツ(東日本)または60ヘルツ(西日本)の周波数の電界と磁界が発生しています。この電界や磁界には規制が設けられていますが、その理由と値をご存知ですか?
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「中間周波電磁界」と「高周波電磁界」について
日頃から使っている、交通系ICカードやIH調理器、炊飯器は中間周波電磁界、携帯電話(スマートフォン)やタブレット、電子レンジは高周波電磁界と呼ばれている電磁波を使っていることをご存じですか?
人が電磁波(電磁界)にさらされると、体の中に熱が発生したり、電流ができたりすることがあります。高い周波数の電波は水の中で振動を起こして熱を作り出しますし、低い周波数の電磁界では電流が流れて神経や筋肉を刺激す
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「超低周波電磁界」について
電磁界は、電界(静電気などの電気の力が働く空間)と磁界(磁石の力が働く空間)から構成されます。
電力を供給する送電線や、家庭の電化製品から発生する電磁界の周波数は50ヘルツあるいは60ヘルツですが、周波数300ヘルツ以下の低周波電磁界は「超低周波電磁界」に分類されています。
超低周波電磁界ではこの電界と磁界が互いにほぼ独立しています。
例えば、テレビの電源コードをコンセントに繋ぐと電圧で電
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非電離放射線の生物学的影響
非電離放射線は、時には体に変化を及ぼすことがあります。その変化が体の普通の調節能力を超えてしまうと、健康に悪い影響を与えることもあります。太陽光も非電離放射線ですが、冬の日差しで暖かさを感じたり、日光を浴びてビタミンDを作ることは体に良い影響を与えますが、これを生物学的影響といいます。一方、夏に過度な日焼けでやけどをしたり、紫外線を長く浴び続けて皮膚がんになることありますが、この様な生物学的影響を
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電磁波の種類
電磁波は、そのエネルギーや周波数に応じて、電離放射線と非電離放射線に分かれます。
電離放射線は、エックス線やガンマ線などのように非常に高いエネルギーを持ち、細胞内の原子結合を壊すことができます。これにより、細胞に影響を与える電離作用を引き起こします。
一方、非電離放射線は、紫外線や可視光線、赤外線、電波、商用周波電磁界などの電磁波で、電離作用を引き起こすほどのエネルギーを持ちません。しかし、細胞内
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