北海道新聞地方版(旭川・上川)
「電磁波『安全な数値』」(補足説明)
2010年10月1日記事
2010年10月1日の北海道新聞地方版(旭川・上川)に掲載された「電磁波『安全な数値』」の記事のうち、 世界保健機関(WHO)が防護政策を提言する基準に関して、電磁界情報センターとして以下のように補足します。
北海道新聞地方版(旭川・上川)記載内容(関連箇所のみ)
測定値はWHOが防護政策を提言する基準の4分の1以下で、町は「安全と考えられる数値が確認された」としている。 ~中略~ 送電線のほぼ直下で0.1~0.07マイクロテスラとなり、 WHOが、長期的に浴びた場合に「小児白血病との関連性が否定できない」とする0.4マイクロテスラを下回った。
補足
WHOが2007年6月に公表したファクトシートNo.322 「電磁界と公衆衛生 超低周波の電界及び磁界への曝露」によれば、 「短期的な高レベルの曝露に関連する健康影響は確立されており、 これが2つの国際的な曝露限度のガイドラインの基礎をなしています(ICNIRP、1998;IEEE、2002)。 現時点では、これらの機関は、ELF電磁界への長期的な低レベルの曝露による健康影響の可能性に関連する科学的証拠は、 これらの定量的な曝露限度を引き下げることを正当化するには不十分である、と見なしています。」 「高レベルの電磁界への短期的曝露については、健康への悪影響が科学的に確立されています(ICNIRP、2003)。 政策決定者は、労働者及び一般人をこれらの影響から防護するために規定された国際的な曝露ガイドラインを採用すべきです。」とあります。 したがって「WHOが防護政策を提言する基準」としては、ICNIRPガイドライン(公衆の曝露に関する参考レベル)の場合、100マイクロテスラ(50ヘルツ)であり、 「小児白血病との関連が否定できない」とする0.4マイクロテスラではありません。