オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)が
スモールセルサイトからのばく露レベルは低いとする規制当局の報告を紹介

2020.7.8掲載

オーストラリア放射線防護・原子力安全庁(ARPANSA)は2020年7月8日付で、オーストラリア通信・メディア監督局(ACMA)が実施した、同国全土でのスモールセル(小型基地局)サイト59か所での無線周波(RF)電磁エネルギーへの一般の人々のばく露レベルの測定結果について、ウェブサイトで紹介しました。

ARPANSAはACMAの報告を次のように紹介しています。

スモールセルは一般的に、街路灯や電柱に設置される低出力の基地局で、人口密集地域での移動通信ネットワーク容量と農村地域でのカバー範囲を拡大するものです。

このACMAの測定プログラムは、通信事業者が規制に適合しているかどうかを評価し、コミュニティでのばく露レベルがARPANSAの安全基準で参照されているレベル以下であることを確認することを目的としています。

この測定プログラムでは以下のことがわかりました。

  • 測定を実施した全てのスモールセルサイトで、ばく露レベルは安全基準の数百分の一でした。
  • 全ての測定値は、安全基準の制限値の1%を大幅に下回りました。
  • 全ての測定値は、一般の人々が立ち入り可能な場所で実施されており、このことは、スモールセルからの一般の人々のRFばく露は極めて低いことを示しています。

ARPANSAは、全ての年齢及び健康状態の人々をRFばく露による健康への悪影響から防護するために安全基準を制定しており、その基準は、人々に対して害を及ぼすかも知れないレベルよりも大幅に低いレベルにRFばく露を制限しています。

ARPANSAの評価及びアドバイス担当部長のRick Tinker博士は次のように述べています。

『この研究は、一般の人々のRFばく露についての情報提供のための重要な貢献です。また、ACMAが規制当局としてARPANSAの安全基準への適合性を評価するための重要なツールでもあります。ACMAの測定プログラムの結果は、スモールセルサイトからのばく露レベルは極めて低く、従来の携帯電話基地局からのばく露レベルと同等であるという保証を提供しています。』

ACMAの測定結果の概要は、以下のURLで入手可能です。

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