国際がん研究機関(IARC)が「2021-2025年の中期戦略」を発表
2021.6.23掲載
国際がん研究機関(IARC)は、2021年5月17-18日に開催されたIARC理事会の第63回会合において採択された、 「IARCの2021-2025年の中期戦略」と題する文書を6月10日付で発表しました。 この中期戦略は、IARCを科学的卓越性とがん防止の知識の向上を促進する、地球規模の主導的ながん当局として位置付けることを意図しています。
この中期戦略は、地球規模でのがんの負荷、究極的には、世界市民の生命と健康に対して、 IARCの活動が重要で持続可能なインパクトを及ぼすことを確実にすることを視野に入れて、 2021-2025年の期間についてのIARCの優先順位を策定しています。
電磁界に関しては、「原因の理解」(原文P.33-35)の項目で、次のような記述があります。
IARCは、肥満、座りがちな生活、不健康な食生活、飲酒、喫煙、環境汚染物質(または化学物質全般)へのばく露、職業的ハザード、および放射線関連のがんリスク(電離および非電離放射線)、ならびに気候変動由来の影響力を含む、当該期間中に優勢となるリスク要因およびその他の決定因子に関連した病因論的がん研究を強調します。 (中略)
引用:「原因の理解」(原文P.33-35)
IARCはまた、過度の携帯電話使用が脳腫瘍を生じ得るかどうかを確立するため、ワイヤレス通信へのばく露のインパクトについての研究の実施を継続します。
IARCの中期戦略の原文は、以下のURLから入手可能です。