国際がん研究機関(IARC)が
発がんハザードの同定についての
ウェブサイトを更新(Volumes 1-130)
2021.11.15掲載
世界保健機関(WHO)の専門機関である国際がん研究機関(IARC)は、2021年11月12日付で「ヒトに対する発がんハザードの同定についてのIARCモノグラフ」のウェブサイトの「IARCモノグラフで分類された因子、Vol.1-130」のページ
https://monographs.iarc.who.int/agents-classified-by-the-iarc/
を更新しました。
これは、「IARCモノグラフVol.130:1,1,1-トリクロロエタンおよびその他の4つの工業用化学薬品」の概要版の発表に伴うものです。
IARCの作業部会は、これらの作用因子の発がん性について以下のように評価しました。
- 1,1,1-トリクロロエタン:「ヒトにおける発がん性の限定的な証拠(多発性骨髄腫について)」および「実験動物における十分な証拠」に基づき、「グループ2A:ヒトに対しておそらく発がん性がある」に分類
- 1,2-ジフェニルヒドラジン、ジフェニルアミン、N-メチロールアクリルアミド、およびイソホロン:「実験動物における十分な証拠」に基づき、「グループ2B:ヒトに対して発がん性があるかもしれない」に分類
モノグラフVol.130についての情報は、以下のウェブサイトから入手可能です。
なお、電磁界に関する発がんハザードの分類の変更はありません。
JEICによる注記
IARCは、化学物質や喫煙などによって及ぼされる発がんハザードの同定のための調査・研究と、がん対策を推進する機関です。
IARCによる発がんハザードの同定は、対象となる作用因子、例えば、物理的因子、化学的因子、特殊な環境因子等による定性的な評価(発がんハザードの証拠の確かさの程度)をグループ別に分類するものであり、定量的な評価(発がん性の強さ)をするものではありません。
IARCについての更に詳しい情報は、こちらをご覧下さい。