2007年SAGE(低周波電磁界に関する利害関係者諮問グループ)勧告に対する英国政府の対応
2007年SAGE(低周波電磁界に関する利害関係者諮問グループ)勧告に対する英国政府の対応
2009年10月16日に、英国保健省は2007年4月27日に出されていたSAGE(※)の中間報告書の勧告に回答を公開しました。それによると、SAGE勧告に対して、以下の点を支持しています。
- 公衆への商用周波磁界ばく露を低コストで効果的に下げられる場合には、架空送電線の相配列を最適化すること
- 電気製品の製造者にも低コストのばく露低減策に関する世界保健機関の提言を周知すること
- HPA(英国健康保護庁)が、小児白血病やその他の疾病の原因と商用周波磁界との関連について継続的にレビューを実施すること
- 公衆向けにHPAと共同で、他の社会的なリスクと関連させて商用周波磁界のリスクについての明確な情報を提供すること
ただし、架空送電線周辺での住宅や学校の新築を制限(その逆も含む)するという、一部のSAGEメンバーが勧告したオプションに対しては、費用対効果の面から支持していません。
英国保健省の回答の骨子は以上ですが、SAGEの組織や中間報告書の勧告、ならびに英国保健省の回答に関する詳細は、後日、FAQ(解説集)またはセンターNEWSで紹介する予定です。
また、報告書の全文(英文のみ)は、
(http://www.dh.gov.uk/en/Publicationsandstatistics/Publications/PublicationsPolicyAndGuidance/DH_107124)から入手可能です。
※ SAGE:The Stakeholder Advisory Group on Extremely low frequency electric and magnetic fields(ELF EMFs)(低周波電磁界に関する利害関係者諮問グループ)の略で、2004年に保健省が同グループを設置した政策提言機関です(政策決定機関ではありません)。2007年4月27日に「屋内配線と家電製品」、「電力設備と不動産」について同グループは中間報告としてとりまとめ、保健省に中間報告を提出していました。