無線周波電磁界に関連する海外(カナダ保健省)情報の紹介について

2011.10.21掲載

≪無線周波電磁界に関連する海外(カナダ保健省)情報の紹介について≫

カナダ保健省は2011年10月4日付で、携帯電話使用に関する更新情報として以下のような助言を公表しました。その概要を紹介します。

「カナダ保健省からの携帯電話安全使用に関する実用的助言の提示」
原文タイトル:Health Canada offers practical advice on safe cell phone use

○概要
携帯電話から放射される無線周波(RF)電磁界は非電離放射線の一種であり、ラジオやテレビの放送信号と同種類のエネルギーであります。カナダの携帯電話はRFエネルギーへの人体ばく露を制限する規制の要求を満たすことが義務付けられています。

○誰が影響を受けるのでしょうか?
携帯電話の長期使用者またはヘビーユーザにおいて脳腫瘍の発生率が上昇するかも知れないことを示したのは少数の疫学研究です。携帯電話使用者に関するその他の疫学研究、細胞研究、動物によるがん研究はこの関連を裏付けていません。先般、国際がん研究機関(IARC)がRFエネルギーを「ヒトに対して発がん性があるかも知れない」に分類したのは、RFエネルギーががんを引き起こすかも知れないことを示唆する限定的データが存在することを認めたということです。現時点での科学的証拠は結論に達するにはほど遠く、さらに多くの研究が必要であります。

カナダ保健省は、携帯電話使用者はRFばく露の実用的な低減対策をとることもできることを知らせています。また、子供は概して種々の環境要因に対して成人より感受性が高いものであるので、子供を持つ人には子供の携帯電話RFばく露を低減させることを勧めています。子供に対する携帯電話の健康影響の可能性に関しても同様に、現時点では科学的情報は不足しています。

○消費者がするとよいと思われること
通話時間を制限すること。
通話の代わりに携帯メールすること、またはハンズフリー装置を利用すること。
18歳以下の子供に携帯電話使用を制限することを勧めること。

○カナダ保健省の取り組み
カナダ保健省はRFエネルギーへの人体ばく露の安全に関するガイドラインを作成しています。このガイドラインが定める限度値は公表された科学的研究のレビューに基づいています。公衆ばく露の限度値は有害性が潜在する健康影響の閾値より50倍低く設定されています。カナダ保健省は、この安全ガイドラインがカナダ国民の健康と安全を十分に防護することを確保するために、科学的研究のレビューを絶えず行っています。2009年に更新しましたが、2012年に次の更新が予定されています。

掲載元URL:http://www.hc-sc.gc.ca/ahc-asc/media/advisories-avis/_2011/2011_131-eng.php

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