米国国立がん研究所(NCI)が携帯電話とがんのリスクに関するファクトシート改訂版を公表
2011.12.13掲載
≪米国国立がん研究所(NCI)が携帯電話とがんのリスクに関するファクトシート改訂版を公表≫
米国国立がん研究所(NCI)は、2011年6月23日、NCIのウェブサイト上で、携帯電話とがんのリスクに関するファクトシートを公開(平成23年7月20日の最新情報に掲載)しましたが、10月24日にその内容を見直した改訂版が公表されました。以下に、その概要を紹介します。
○米国国立がん研究所(NCI)ウェブサイト
ファクトシート-携帯電話とがんのリスク
http://www.cancer.gov/cancertopics/factsheet/Risk/cellphones
○発表内容の概要
ファクトシート-携帯電話とがんのリスク
要点
携帯電話は、非電離電磁界放射の一形態である無線周波エネルギーを放射し、これが電話機を当てたところにもっとも近い組織に吸収されることになります。
携帯電話の使用者がばく露を受ける無線周波エネルギーの量は、携帯電話技術、電話機のアンテナと使用者の距離、使い方の程度とタイプ、基地局と使用者の距離によって決まります。
これまでところ、研究は携帯電話使用と脳、神経、または頭部や頚部の他の組織におけるがんとの一貫した関連を示していません。携帯電話技術および人々の携帯電話の使い方は急速に変化しているため、更なる研究が必要です。
以下、13の質問に対して回答しています。
- 1.携帯電話ががんまたはその他の健康問題を引き起こすかも知れないとの懸念があるのは何故ですか?
- 2.無線周波エネルギーとは何ですか?そしてそれはどのように人体に影響を与えますか?
- 3.疫学研究で無線周波エネルギーへのばく露はどのように測定するのですか?
- 4.無線周波エネルギーにがんを引き起こす作用があり得るかについて研究はどのようなことを明らかにしていますか?
- 5.携帯電話使用とがんリスクに関する研究によって知見が一致しないのは何故ですか?
- 6.専門機関はどのような結論を出していますか?
- 7.携帯電話の健康影響について理解を深めるためにどのような研究が現在進められていますか?
- 8.小児は成人より携帯電話使用によるがん発症のリスクが高いのですか?
- 9.無線周波エネルギーへのばく露を低減するために携帯電話使用者は何ができますか?
- 10.自分の携帯電話が発生する無線周波エネルギーに関する詳しい情報はどこで得られますか?
- 11.無線周波エネルギーのその他の発生源には何がありますか?
- 12.脳腫瘍はどの程度の頻度で起きますか?脳腫瘍の発症数は長い年月で変化していますか?