ANSES 無線周波電磁界ばく露の制限に関する推奨の発行(公表日2013年10月15日)
2013.10.18掲載
ANSES(フランス食品環境労働衛生安全庁)は、特に、最も影響を受けやすいと思われる人々に向け、無線周波電磁界ばく露の制限に関する推奨を発行しました。(公表日2013年10月15日)
この推奨は、2009年までに公表された国際的な科学文献のレビューを踏まえた無線周波電磁界ばく露のリスク評価結果に基づいて作成されました。知識を最新化しても、証明のある健康影響は何もないことが明らかとなり、結果として、人々に対する最大ばく露限度値を新たに提案することにはならなかった、と述べています。しかしながら、その証拠のレベルは限定的ですが、ヒトまたは動物での生物学的影響の可能性を示す研究があること、加えて、ある人口集団では、長期にわたり携帯電話の使用が激しかった人で脳腫瘍リスク上昇の可能性が示されていることなどの情報を考慮し、かつ、技術と実用面での急速な発展を背景に、ANSESは、無線周波への人々のばく露を制限すること、および中継アンテナからの全体的なばく露を管理することを推奨しています(ここでは、無線周波とは、特に携帯電話からのものを指し、人々とは、特に子供やヘビーユーザーを指します)。 なお、電磁過敏症に関しては、本年末に開始する予定の特別専門家評価で取り組む予定としています。
具体的な推奨は以下の通りです:
- 携帯電話(通話モード)の使用が激しい成人は、ハンズフリーキットを使用すること;さらに一般的には、全ての使用者は、SAR値の低い機種の購入が望ましい。
- 子供は、携帯電話の使用を軽度にとどめることで、ばく露を低減すること。
- 測定キャンペーンの活用により、人々の屋外および屋内環境でのばく露特性の記述の改善を継続すること。
- 上記に関して、新規の携帯電話ネットワーク構成物についての調査を優先すること。また、環境ばく露レベルの低減のため、中継アンテナの数に乗じて生じるかも知れない状況について掘り下げた研究を実施すること。
- 公衆に最も高いばく露を引き起している現存設備の状況を記述すること、および技術的にこのようなばく露の低減を可能とするための対策を研究すること。
- 身体近くで使用し、電磁界を放射する全ての一般的装置(DECT電話、タブレット端末、赤ちゃん監視装置など)は、発生するばく露の最大レベル(例えばSAR)表示すること。携帯電話では既に実施済みである。
発行された内容は、下記URLで確認することができます。不明な点は、原文をご参照ください。
URL:http://www.anses.fr/en/content/anses-issues-recommendations-limiting-exposure-radiofrequencies