国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が高周波電磁界についての知識の隔たりに関する声明を発出
2025.1.30掲載
国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は、「『時間変化する電界、磁界および電磁界(100 kHzから300 GHzまで)へのばく露制限についてのガイドライン』に関連する知識の隔たり」と題する声明を発出しました。
ICNIRPは、非電離放射線(NIR)防護についてのガイダンスを提示するため、特定の周波数範囲のNIRばく露の健康影響について、現在の研究で知られていることに着目しました。研究では、既存の知識の境界も明らかにされています。このICNIRPの新たな文書は、高周波(RF)範囲における知識の隔たりにより詳細に注目しています。ICNIRPのこの声明は、研究課題を示すものではなく、あくまで防護ガイダンスに関連する研究に限定したものです。ICNIRPは研究コミュニティに対し、特に、熱がRFに関連して痛覚をどのように生じるのか、複数の電磁界発生源へのばく露の際に体温上昇がいつ、どのように上昇するのか、また、RFばく露が眼にどのように影響を及ぼすのか、といった特定のポイントの更なる分析を奨励しています。ICNIRPは更に、将来の研究におけるベストプラクティスに寄与し、将来のRFガイドラインにおけるばく露制限の応用を改善するため、追加的なドシメトリ研究を提案しています。
この声明についてのICNIRPの発表文は以下のURLから確認できます。
https://www.icnirp.org/en/activities/news/news-article/rf-data-gaps-statement.html
学術誌Health Physics2025年2月号に掲載されたこの声明の全文は、以下のURLから無償で入手可能(オープンアクセス)です。
https://journals.lww.com/health-physics/fulltext/2025/02000/gaps_in_knowledge_relevant_to_the__icnirp.8.aspx