オランダ保健評議会から「携帯電話と健康その2:発がん性についての動物研究」発表
2014.9.17掲載
オランダ保健評議会(HCN)は2014年9月5日付で、「携帯電話と健康 その2:発がん性についての動物研究」を発表しました。
移動体通信用の無線周波電磁界の利用は、日常生活に多くの便益をもたらす一方、関連する電磁界へのばく露が、例えばがんのリスク上昇についての懸念にもつながっていることから、HCNの専門家委員会である電磁界委員会は、無線周波電磁界へのばく露とがんとの関連についての疫学データ及び動物実験からのデータについての系統的レビューを実施しました。そのうち、疫学データについて論じた報告「携帯電話とがん その1:頭部での腫瘍の科学」を2013年6月に発表しています。 今回の報告には、動物実験についての研究の分析が含まれています。
同委員会はこの報告で、無線周波電磁界へのばく露が動物においてがんを生じる、またはがんの成長を促進する可能性は、「ほとんどありそうにない(highly unlikely)」と結論付けています。なお、HCNでは、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)が無線周波電磁界を「ヒトに対して発がん性があるかも知れない」に分類したことに照らして、これら2つの報告を統合し、それらを考察することになっています。同報告は来年前半の発表が予定されています。
公表された文書は、下記URLで確認することができます。不明な点は原文をご参照ください。
原文タイトル:Mobile phones and cancer/Part 2. Animal studies on carcinogenesis.