欧州委員会の専門委員会がLEDの潜在的な健康リスクについての公開協議用の予備的意見書を発表
2017.7.20掲載
欧州委員会の保健・食品安全総局(DG SANTE)に対する科学諮問機関である「健康・環境・新興リスクについての科学委員会(SCHEER)」は7月19日、発光ダイオード(LED)の潜在的な健康リスクについての公開協議用の予備的意見書を発表しました。 この意見書、およびこれに対するコメント方法(期限は9月17日)についての情報は、以下のURLから入手可能です。
[JEIC注記:この予備的意見書は、300GHz以下の電磁界の影響は扱っていません。 SCHEERについての関連情報:https://www.jeic-emf.jp/academic/info/4457.html]
- 一般公衆によるLEDの通常の使用から生じる直接的な健康への悪影響の証拠はありません。悪影響を示す細胞研究および動物研究は、ヒトのばく露との関連付けが困難なばく露条件下で実施されたか、用いられたばく露レベルが国際的に合意されたばく露レベルを超えていました。
- 深夜の光へのばく露は、LEDおよび/または画面からのものを含めて、概日リズムに対してインパクトを及ぼすかも知れない、ということを示す低レベルの証拠があります。現時点では、この概日リズムのかく乱が健康への悪影響につながるかどうかは明確ではありません。
- 影響の種類、傷害の閾値および損傷のメカニズムは、光の波長によって大きく異なります。LEDから発せられる光にはスペクトルと強度に違いがあることが、一般公衆が使用する市販のLEDについて、ばく露量-反応関数の特徴を予測する上での妨げになっています。LED技術の使用は依然として進化しているので、SCHEERは、一般公衆によるLEDの長期間の使用からの健康への悪影響のリスクを厳重に監視することが重要であるとみなしています。
SCHEERはこの意見書で、次のように結論付けています。