ICNIRPが放射線防護に関する共同メモを発表
2017.11.14掲載
国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は2017年11月14日付で、電離放射線と非電離放射線に対する防護体系に関して、国際放射線防護委員会(ICRP)との共同メモ[Joint Note]を発表しました。
この共同メモは、世界保健機関(WHO)、ドイツ放射線防護局(BfS)、国際労働機関(ILO)及び国際放射線防護学会(IRPA)の協力により、2017年11月8-10日にドイツのミュンヘンで開催された国際会議での討議を受けたものです。
この共同メモでは、「電離放射線と非電離放射線に対して用いられている防護体系には多くの共通点があります。また、相違点もあり、そのほとんどは生物学的影響の違いに由来します。電離放射線は確率論的影響と決定論的影響を生じる可能性がありますが、非電離放射線ばく露による影響のほとんどは決定論的と見られます。但し、電磁スペクトルの電離と非電離の部分にまたがる紫外線ばく露には、確率論的影響があることが証明されています。電離放射線については、ばく露が低レベルであっても、防護の最適化により重点が置かれていますが、非電離放射線については、観察された影響に対する閾値よりもばく露を低く維持することに重点が置かれています」とされています。
この共同メモの原文は、以下のURLで確認することができます。
http://www.icnirp.org/cms/upload/doc/JointNoteSystemsofProtectionNov2017.pdf