ICNIRPが高周波ガイドラインの改訂についての覚え書きを発表

2017.12.11掲載

国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は2017年12月7日付で、「ICNIRPの1998年の電磁界ガイドラインの高周波部分の改訂についての覚え書き」を発表しました。
この覚え書きの内容は以下の通りです。

「電磁スペクトルの高周波(100kHz - 300GHz)部分についてのICNIRPの現行のガイドラインは1998年に発行されました。この1998年のガイドライン策定以降、多数の重要な研究が発表されていることから、ICNIRPは現在、これらの文献を組み込むため、ガイドラインを改訂しています。
このガイドラインの改訂は2014年から進行中で、改訂したガイドラインのパブリック・コンサルテーション版は2018年の前半に発表が見込まれています。このタイミングに照らして、ICNIRPは、この過渡期に現行のガイドラインを依然として防護的であると見なすことができるかどうかという質問を受けています。
ICNIRPは改訂のプロセスの一部として、1998年のガイドラインが現行のばく露シナリオに対して依然として防護的であるかどうかについて詳細に検討しました。その際、予想される変更は主にばく露限度にわたる透明性と一貫性の改善、ならびに潜在的な技術の進展に関連したばく露シナリオを考慮するための新たな限度の追加に関連すること、更に、予想されるばく露限度の変更は1998年のガイドラインに組み込まれた念のため[precaution]の大きな余地と比較して非常に小さいこと、に留意しました。このためICNIRPは、1998年のガイドラインは依然として防護的であると結論付けました。つまり、1998年のガイドラインは今でも、100kHz – 300GHzの周波数範囲内の高周波電磁界についての全ての既知の健康影響に対する防護を提示しています。但し、ICNIRPが高周波ガイドラインの改訂プロセスの残りの期間に、1998年のガイドラインにおいて防護が充分ではない側面を見つけた場合、ICNRIPは速やかに、ガイドライン改訂版が発行されるまで効力を発揮する暫定的な修正を発表します。
ICNIRPは、今後発表される高周波ガイドラインに対するフィードバックを強く求めており、パブリック・コンサルテーションのプロセスでこのフィードバックを募集します。パブリック・コンサルテーション文書は2018年の半ばに完成予定であり、関連するパブリック・コンサルテーション期間はその後開始されます。パブリック・コンサルテーション文書の発表を含む、高周波ガイドライン改訂プロセスについての更なる最新情報は、ICNIRPのウェブサイト及びニュースレター(http://www.icnirp.org ;http://www.icnirp.org/en/contact/newsletter )を通じて入手できるようにします。」

この覚え書きの原文は、以下のURLで確認することができます。
http://www.icnirp.org/en/activities/news/news-article/revision-of-hf-guidelines-2017.html

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