国際がん研究機関(IARC)が発がん性評価結果を更新(Volumes 1-122)
2018.7.5掲載
世界保健機関(WHO)の専門機関である国際がん研究機関(IARC)は、6月29日付で発がん性評価結果を更新しました。
これは、「IARCモノグラフVol.122:亜硝酸イソブチル、β-ピコリン、及び幾つかのアクリル酸塩」の概要版の発表に伴うものです。
http://monographs.iarc.fr/
これらの化学物質は、化学繊維、塗料、樹脂、合成ゴム等の製造に用いられています。
この評価では、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、工業用トリメチロールプロパントリアクリレート、及び亜硝酸イソブチルが「グループ2B:ヒトに対して発がん性があるかも知れない」に分類され、β-ピコリンが「グループ3:ヒトに対する発がん性を分類できない」と評価されています。
http://monographs.iarc.fr/ENG/Classification/index.php
なお、電磁界に関する発がん性評価の変更はありません。
※JEICによる注記:
IARCは、化学物質や喫煙などによって及ぼされる発がん性のリスクについての調査・研究と、がん対策を推進する機関です。
IARCの発がん性評価は、対象となる作用因子、たとえば、物理的因子、化学的因子、特殊な環境因子等による定性的な評価(発がん性の性質の程度)をグループ別に分類するものであり、定量的な評価(発がん性の強さ)をするものではありません。
IARCについての更に詳しい情報は、こちらをご覧ください。
https://www.jeic-emf.jp/academic/international/iarc/