ドイツ連邦放射線防護局(BfS)が第5世代携帯電話(5G)の慎重な拡張を推奨

2019.3.25掲載

ドイツ連邦放射線防護局(BfS)は2019年3月20日付で、より高速なデータ伝送を可能にする第5世代携帯電話(5G)向けの周波数帯域の競売に際し、電波防護に留意するよう推奨しています。

5Gは第一段階として、携帯電話に既に使用されている周波数帯域の電波が使われることになります。この周波数帯域の電波の人体への影響については十分に研究されており、現行のばく露限度値以下では健康影響は認められていません。

今後数年以内に、5Gはより高い周波数帯域が使われることになり、その影響は十分には研究されていません。このためBfSは、5Gの慎重な拡張を助言すると共に、この新たな周波数帯域のインパクトについて更なる研究を実施する予定です。5Gの拡張に伴い、必要とされる通信タワーはより多く、送信電力はより低くなります。このため、5Gの拡張にあたっては、人体の電波ばく露量が増加するのかどうかを調査しなければなりません。BfSは、この新たな周波数帯域によって生じるかも知れない影響をより詳細に調査する予定です。

BfSは、5Gの導入以降も、日常生活における最大のばく露発生源は自身の携帯電話であると考えられることから、携帯電話からのばく露を最小限にするため、誰でもできる以下のことを推奨しています。

  • 携帯電話の代わりに固定電話を使用すること。
  • 携帯電話を使用する場合、イヤホンマイク(ヘッドセット)を使用すること。これは、電波は携帯電話からの距離と共に急激に弱くなるためです。
  • 携帯電話の購入時には比吸収率(SAR)値に注意を払うこと。SARは、通話時に人体に吸収されるエネルギーを表します。SAR値の一覧表は、BfSのウェブサイトで確認できます。

この声明の原文(ドイツ語)は、以下のURLで確認することができます。

http://www.bfs.de/SharedDocs/Stellungnahmen/BfS/DE/2019/0320-5G.html

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