米国:連邦通信委員会(FCC)
連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commission)は、全米50州およびコロンビア特別区、ならびに属領における、ラジオ、TV、有線、衛星、ケーブルによる州間通信および国際通信を規制する米国の独立政府機関です。
(州内通信は各州の公益事業委員会が管轄し、具体的な規制の内容は州によって異なります。)
FCCは、1969年の国家環境政策法(NEPA)により、FCCが規制する送信機から発せられる高周波(RF)電磁界が、ヒト環境の質に及ぼす影響を評価することを要求されています。米国には、連邦政府が義務付けるRF電磁界ばく露基準はありませんが、米国国家規格協会(ANSI)、電気電子学会(IEEE)および全米放射線防護審議会(NCRP)等の複数の非政府組織が、RF電磁界へのヒトのばく露についての勧告を発出したことを受けて、FCCは1996年、300 kHzから100 GHzの周波数で動作する送信機に対する最大許容ばく露制限値(電磁界強度および電力密度)について、NCRPの勧告を採用しました。また、人体のすぐ近くで動作するデバイスについて、ANSI/IEEE C95.1-1992規格で規定された比吸収率(SAR)の制限値を採用しています。
https://www.fcc.gov/general/fcc-policy-human-exposure
FCCは2019年、RF電磁界へのヒトのばく露に関する現行の限度値を維持することを提案する文書を発出しています。
https://www.jeic-emf.jp/academic/info/13612.html(日本語要旨)