国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)
国際非電離放射線防護委員会(International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection)は、数十名の疫学、生物学、電気工学などの専門家からなる科学的専門組織として、1992年に設立されました。
主な目的は、非電離放射線へのばく露の防護に関し指導と助言を与えることであり、科学的レビューを行い、その結果は世界保健機関(WHO)のリスク評価活動に取り入れられます。また、WHOのリスク評価結果を受けてICNIRPは2009年に静電磁界、2010年に低周波電磁界のばく露防護ガイドラインを改定しました。また、2020年には、WHOのリスク評価を待たずに、高周波電磁界のばく露防護ガイドラインを改定しました。
組織は、本委員会と科学専門家グループ(SEG:Scientific Expert Group)で構成されており、2024~2028年の任期の委員会の議長として、平田晃正教授(名古屋工業大学)が選出されています。 電磁界情報センター所長の大久保千代次は、 元SEGメンバーでした。
ICNIRP発行物(ガイドライン 他)
ガイドライン
非電離放射線へのばく露を制限する国際的ガイドラインです。WHOが電磁界の健康リスク評価を行い、 その評価結果を受けてICNIRPはこれまでの国際的なばく露ガイドラインの見直しを検討し、必要に応じてガイドラインを改定しています。
- 静磁界に関するガイドライン
- 静磁界および1Hz未満の磁界内での人体の動きにより誘導される電界に関するガイドライン
- 1Hz~100kHzまでの低周波電磁界に関するガイドライン
- 100kHz~300GHzまでの高周波電磁界に関するガイドライン
ステートメント
非電離放射線防護に関する特定のトピックに対して、情報やアドバイスの提供を目的とした声明です。
- 非電離放射線へのばく露からの人々と環境の防護についてのICNIRP の独立したベストプラクティスガイダンスシステムの説明
- ミリ波全身画像技術に係わる健康問題
- “医用磁気共鳴(MR)処置:患者の保護”に対する修正
ノート
非電離放射線防護に関する特定のトピックに対するICNIRPの見解です。