国際機関等

同プロジェクトには、日本や欧米主要国をはじめ世界中から60か国以上が参加しています。

国際電磁界プロジェクトの重要な目的は以下の通りです。

• 電磁界ばく露によって生じるかもしれない健康影響についての懸念への対応を国際的に調整すること
• 科学文献を評価し、健康影響についての状況報告を作成すること
• より良い健康リスク評価のため、更なる研究が必要な知識の欠落を特定すること
• 資金拠出機関との連携の上で、的を絞った研究プログラムを奨励すること
• 電磁界ばく露についての公式な健康リスク評価を実施するWHOの環境保健クライテリア（EHC）文書に、研究成果を組み込むこと
• 国際的に受け入れられる電磁界ばく露基準の策定を奨励すること
• 各国の当局およびその他の機関に対し、電磁界防護プログラムの管理についての情報を提供すること
• 各国の当局、その他の機関、一般の人々および労働者に対し、電磁界ばく露によって生じるハザード（有害性）および必要とされる緩和策についての助言を提示すること

WHOは、物理的、化学的、生物学的な作用因子がヒトの健康や環境に及ぼす影響について、その影響に関係する研究を対象に批判的なレビュー（精査）を実施し、環境保健クライテリア（EHC）文書として取りまとめています。国際電磁界プロジェクトの目的の1つは、静電磁界［0Hz（ヘルツ］、低周波電磁界［1 Hz～100 kHz（キロヘルツ］、高周波電磁界［100 kHz～300GHz（ギガヘルツ）］についてのEHC文書を刊行することです。これまでに、静電磁界および低周波電磁界についてのEHC文書を刊行しています。

「ファクトシート」は、WHOの事務局長の承認の下で、WHOのプレスオフィスが発表しています。
一方、「情報シート」は、事務局長の承認が得られずファクトシートとして公表できないものを、部門長の承認で公表したものです。
なお、WHO内部で2009年に情報シートを公表しないことを決めており、それ以降はWHOのウェブサイトに情報シートは掲載されていません。

IARCの目的は、①がん研究における国際協調の促進：疫学・実験科学・生物統計学を束ね、がんの原因を特定し、それによって予防措置を採用し、疾病負荷および関連する苦痛を低減できるようにすること、②環境および生活様式におけるがんのリスク要因の役割を解明し、それらと遺伝的背景との相互作用を、人口集団をベースとする研究と適切な実験モデルで調査すること、を重視しています。
IARCには、日本や欧米主要国をはじめ世界中から27か国が参加しています（2021年7月時点）。