国際がん研究機関(IARC)が発がんハザードの同定についてのウェブサイトを更新(Volumes 1-125)

2019.12.17掲載

世界保健機関(WHO)の専門機関である国際がん研究機関(IARC)は、2019年12月12日付で「ヒトに対する発がんハザードの同定についてのIARCモノグラフ」のウェブサイトを更新しました。

これは、「IARCモノグラフVol.122:亜硝酸イソブチル、β-ピコリン、及び幾つかのアクリル酸塩」の全文(オンライン版)の発表に伴うものです(Vol.122の概要版は、2018年6月29日付で発表済みです)。
https://monographs.iarc.fr/news-events/volume-122-isobutyl-nitrite-%ce%b2-picoline-and-some-acrylates/

この評価では、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、工業用トリメチロールプロパントリアクリレート、及び亜硝酸イソブチルが「グループ2B:ヒトに対して発がん性があるかも知れない」に分類され、β-ピコリンが「グループ3:ヒトに対する発がん性を分類できない」とされています。

なお、「ヒトに対する発がんハザードの同定についてのIARCモノグラフ」の最新版は「Vol.125:一部の産業用化学中間体及び溶剤」で変更ありません。 電磁界に関する発がんハザードの分類の変更もありません。

関連情報:
「国際がん研究機関(IARC)が発がん性評価結果を更新(Volumes 1-122)」(2018.7.5掲載)
https://www.jeic-emf.jp/academic/info/6238.html
「国際がん研究機関(IARC)が発がんハザードの同定についてのウェブサイトを更新(Volumes 1-125)」(2019.12.2掲載)
https://www.jeic-emf.jp/academic/info/13033.html

[JEICによる注記]

IARCは、化学物質や喫煙などによって及ぼされる発がんハザードの同定のための調査・研究と、がん対策を推進する機関です。
IARCによる発がんハザードの同定は、対象となる作用因子、例えば、物理的因子、化学的因子、特殊な環境因子等による定性的な評価(発がんハザードの証拠の確かさの程度)をグループ別に分類するものであり、定量的な評価(発がん性の強さ)をするものではありません。
IARCについての更に詳しい情報は、こちらをご覧下さい。
https://www.jeic-emf.jp/academic/international/iarc/

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